2019年 7月 31日にアップデートされた「スマブラSP Ver4.0」。追加コンテンツの見どころは何といっても新ファイターの「勇者(ドラゴンクエストシリーズ)」でしょう。勇者は旧エニックスが開発した ドラゴンクエストの主人公で、スクウェアエニックスからはクラウドに続いて 二体目のゲスト参戦ということになります。今回は、勇者の強さや原作となったドラゴンクエストⅪについて見ていきましょう。
勇者ってどんなキャラなの?
勇者は、ドラゴンクエストシリーズの歴代主人公たちを総称した呼び方です。
今回のスマブラでは、ドラゴンクエストⅪの主人公がメインということになっていますが、カラーチェンジで Ⅲ、Ⅳ、Ⅷの勇者も選択できるようになっています。
ドラゴンクエストシリーズは、日本 RPGの金字塔といっても過言ではなく、E3で参戦が発表された際は日本中のゲーマーを熱狂させました。
一方、海外ではまだドラゴンクエストの歴史は浅く、同じく鳥山明先生がデザインして世界で爆発的人気を誇る「ドラゴンボール」のキャラか、と勘違いしたゲーマーもいたようです。
ドラゴンクエストⅪってどんなゲーム?
日本のゲーマーであれば、多くの方がドラゴンクエストを一度はプレイしたことがあるかと思います。
Ⅰ、Ⅱの頃は知る人ぞ知るといった感じでブームを起こしていましたが、Ⅲ「そして伝説へ」が爆発的ヒットを記録し、ドラゴンクエストは日本を代表するRPGとして現在まで強い影響力を誇っています。
そんなドラクエの 11作目である Ⅺは、「過ぎ去りし時を求めて」というタイトルで 2017年 7月 29日に PS4と 3DS用のソフトとして発売されました。
これまで鳥山明先生の描いたドラゴンボールやドラゴンクエストは、漫画や 2Dのゲームというイメージが強かったので、解像度の高い PS4でどういう感じになるのだろうか、と疑問を持っていた方も多いでしょう。ですが、蓋を開けてみればこれまでのドラクエと同様に爆発的なヒットを記録し、見事ドラクエの歴史に新たな 1ページを刻んだのです。
勇者の使用技
勇者を語る上で外せないのが、圧倒的な技の多さです。
例えば、通常必殺技でも Bボタンを押す長さで「メラ→メラミ→メラゾーマ」と変化しますし、横必殺技でも「デイン→ライデイン→ギガデイン」が使用可能です。
また、下必殺技ではコマンドが出現し、ドラゴンクエストシリーズでおなじみの技がズラリと使用できるようになっています。
他の場所に移動するルーラ、攻撃力がアップするバイキルト、自爆して大ダメージを与えるメガンテなど、ドラクエファンであればみんな知っている技ばかりです。
これは、スマブラなのか、それともドラクエなのか、分からなくなってくる方も多いのではないでしょうか。
ただし、勇者には MPゲージというものがあって、技を使用するたびに減少します。
MPゲージが溜まるのには時間がかかるため、隙も大きくなりがちです。
強力な技を多く持つ代わりに隙が生まれやすい勇者は、上級者向けのファイターと言えるでしょう。
勇者のステージ+音楽
勇者のステージは、ドラゴンクエストⅪに登場する「天空の祭壇」。
ドラゴンクエストⅪで主人公達が冒険する世界である「ロトゼタシア」を祭壇に乗ったまま移動するという、クルーズスタイルのステージになります。
演出がとても細かく、よく見るとスライムやはぐれメタル、ミミックといったおなじみの敵キャラが登場したりします。
音楽は、ドラゴンクエストシリーズの作品から特に有名な楽曲がチョイスされています。
中でも、ドラゴンクエストⅢの「冒険の旅」は神曲と呼ばれ、ドラクエⅢをリアルタイムでプレイした方は涙を流したことでしょう。
Ⅺの主人公がメインに選ばれた理由は?
ドラゴンクエストは 1986年に発売された第一作から、30年以上に渡って日本の RPG界の頂点に君臨しているシリーズです。
そんなビッグタイトルの中から、なぜ Ⅺの主人公が選ばれたのか、という点が気になる方も多いでしょう。
大きな理由の一つとしては、スマブラSP発売時点で最も新しいドラクエで、現役ユーザー達の知名度が高いことが挙げられるでしょう。
また、ドラクエシリーズの海外進出も進み、その中で Ⅺの売り上げが好調なことから、世界的な知名度の高さから見てもⅪが最もふさわしいという説が有力でしょう。
その他、2019年 9月にニンテンドースイッチでドラゴンクエストⅪの完全版が発売されると決定したことも、決め手の一つだったのではないでしょうか。
一方、ネットを見てみると「勇者ヨシヒコ」で有名なドラクエⅤの主人公もカラーチェンジで出してほしかったという意見が多く見られます。
ターバンを巻いたヨシヒコタイプの勇者は、最後の切り札を発動したときに歴代勇者と共にチョロッと出てくるので、見逃さないようにしましょう。
スマブラSP追加キャラ・勇者とは? まとめ
勇者は強力な技をたくさん持つ一方で、常に MPゲージを気にしなければならないため、上級者向けのファイターと言えるでしょう。
ただし、コマンドで出てくる技がランダムなこと、スマッシュ攻撃が八分の一の確率で「かいしんのいちげき」になるなどギャンブル性が高いことから、大会で使用できるのかという議論が起こることもあります。
また、技名が言語の違いによって読み取りにくいことから、任天堂フランスの公式大会やオーストラリアの大会で実際に使用禁止ファイターとなったこともあるのです。
今後のアップデートで修正が入る可能性もありますが、強力な技と高いギャンブル性が勇者の魅力だと言えるのではないでしょうか。
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